インターネットは今や子供たちの学習や娯楽の大切なツールですが、同時に有害なコンテンツへのアクセスというリスクも抱えています。特にアダルトサイトの存在は、子供の心身の成長に悪影響を及ぼす可能性があり、多くの保護者にとって頭の痛い問題です。
そこで注目されているのが、DNS(Domain Name System)を活用したアクセス制限です。中でも、Cloudflare Family DNSは無料で簡単に導入でき、家庭のインターネット環境をより安全に保つことができます。本記事では、このCloudflare Family DNSの特徴と導入方法について詳しく解説します。
Cloudflareは、世界中で使用されている高速で信頼性の高いDNSサービスを提供している企業です。その中でも「Family DNS」は、アダルトコンテンツや悪意あるサイトをDNSレベルでブロックする機能を持ち、子供のインターネット利用を安全にする目的で設計されています。
Cloudflare Family DNSは、通常のDNSに加えて、DNS over HTTPS(DoH)にも対応しており、通信内容を暗号化することでより高いプライバシーとセキュリティを提供しています。これにより、第三者によるDNSの改ざんや盗聴も防止できます。
Cloudflare Family DNSには、目的に応じて2種類のDNSアドレスが用意されています。今回は、特にアダルトコンテンツのブロックに適した構成をご紹介します。
1.1.1.3
1.0.0.3
https://family.cloudflare-dns.com/dns-query
自宅のパソコンにCloudflare Family DNSを設定する方法はとても簡単です。ここではWindowsの例を紹介します。
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1.0.0.3
ルーターにDNSを設定すれば、家族全員のスマホやタブレットも自動的にフィルタリング対象となります。設定方法はルーターの管理画面(通常は192.168.1.1などにアクセス)から、「インターネット設定」または「DNS設定」を開き、次のアドレスを入力してください:
・1.1.1.3
・1.0.0.3
設定後、ルーターを再起動するとすぐに有効になります。
最近では、ブラウザ側が独自のDNS over HTTPS(DoH)設定を行うケースが増えています。Google ChromeやFirefoxなどは、独自のDNS設定が有効になっていると、ルーターやOSのDNS設定が無視される場合があります。そのため、ブラウザ設定から「セキュアDNS」をオフにするか、DoHでもCloudflare Family DNSを指定する必要があります。
Cloudflare Family DNSは、子供のインターネット利用における不安を軽減するための非常に強力なツールです。DNSレベルでのブロックは、一般的なブラウザの「履歴削除」や「シークレットモード」でも回避しづらく、設定も簡単なので多くの家庭に適しています。
子供をアダルトサイトから守る第一歩として、Cloudflare Family DNSをぜひ導入してみてください。手軽にできる家庭内セキュリティ対策の一つとして、大きな安心につながるはずです。