インターネットは便利で豊かな情報源ですが、一方で子供たちにとっては有害なコンテンツへの入り口にもなります。特に最近では、ギャンブルサイトやポルノサイト、薬物関連、暴力的なコンテンツなど、子供の発育に悪影響を与える危険なサイトも簡単にアクセスできてしまうのが現実です。そこで本記事では、DNSの仕組みを活用し、子供が有害サイトにアクセスできないようにする方法をご紹介します。具体的には、Cloudflare Family DNSという無料で使えるDNS over HTTPS(DoH)サーバーを利用する方法です。
Cloudflareは、世界的に有名なインターネットインフラ企業で、安全かつ高速なDNSサービス「1.1.1.1」を提供していることで知られています。そのCloudflareが提供しているファミリー向けDNSが「Cloudflare Family DNS」です。これは、有害コンテンツやマルウェアを自動でブロックしてくれるDNSサーバーで、特に家庭内のインターネット環境に適しています。
DNS(Domain Name System)は、インターネット上の住所(IPアドレス)とドメイン名を結びつける仕組みです。通常、ウェブサイトにアクセスするとき、ブラウザはDNSを使ってドメイン名をIPアドレスに変換します。ここで、DNSサーバー側が「これは有害なサイトだ」と判断すれば、IPアドレスを返さずにアクセスをブロックすることができます。
Cloudflare Family DNSを設定するには、パソコンやスマートフォン、または家庭用ルーターのDNS設定を変更します。以下のIPアドレスを使用することで有害サイトのブロックが有効になります。
1.1.1.3
と 1.0.0.3
2606:4700:4700::1113
と 2606:4700:4700::1003
DoH(DNS over HTTPS)を使う場合は、次のURLをDNSクライアントに設定します:
WindowsやAndroidのDoH対応ブラウザ、またはFirefoxやChromeの設定からこのURLを入力することで、安全なDNS通信とフィルタリングを両立できます。
子供をネット上の危険から守るには、技術的な対策も欠かせません。Cloudflare Family DNSは簡単に導入でき、しかも高機能なフィルタリングを無料で提供してくれます。保護者として責任を持ち、まずは家庭内のDNS設定を見直すところから始めてみましょう。たった数分の設定で、子供のネット利用をより安全にできます。