ギャンブル・違法・有害 サイトをアプリ以外でブロックする

スマートフォンやパソコンで有害なサイトをブロックする方法といえば、フィルタリングアプリを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、アプリには「動作が重い」「回避されやすい」「デバイスごとに設定が必要」といった課題があります。そこで今回は、アプリに頼らずにギャンブル・違法・有害なサイトをブロックできる仕組みとして、Cloudflare Family DNSというDNS over HTTPS(DoH)対応サービスを紹介します。

DNSでブロック?どういう仕組み?

DNS(Domain Name System)は、インターネット上の住所録のようなものです。例えば「example.com」にアクセスするとき、端末はまずDNSに問い合わせて、どのIPアドレスに接続すればよいかを確認します。このDNSの問い合わせ時点で、有害サイトかどうかを判断してブロックすることができれば、アプリに頼らずアクセスを防止できます。

それを実現してくれるのが、Cloudflareが提供するFamily DNSという無料サービスです。

Cloudflare Family DNSとは?

Cloudflare Family DNSは、悪意のあるWebサイト・アダルトサイト・ギャンブルサイトなどをDNSの時点でブロックしてくれるパブリックDNSサービスです。通常のCloudflare DNS(1.1.1.1)は高速・プライバシー重視ですが、Family DNSはさらにフィルタリング機能が追加されています。

DNSアドレス一覧(IPv4)

  • 1.1.1.3(メイン)
  • 1.0.0.3(サブ)

DNSアドレス一覧(IPv6)

  • 2606:4700:4700::1113
  • 2606:4700:4700::1003

これらのDNSを使うことで、Cloudflareが保有するフィルタリストに基づき、有害サイトへの接続が遮断されます。

DoH(DNS over HTTPS)も活用可能

Cloudflare Family DNSは、DNS over HTTPS(DoH)という技術にも対応しています。DoHは、DNSの内容を暗号化して送信する仕組みで、第三者に監視・改ざんされにくく、より安全に通信できます。

DoHでFamily DNSを使いたい場合は、次のURLをDNSリゾルバーとして設定します:

https://family.cloudflare-dns.com/dns-query

アプリを使わずにDNS設定する方法

Cloudflare Family DNSは、スマートフォンやパソコン、Wi-Fiルーターに直接設定できます。以下は代表的な設定例です。

  • スマホ: ネットワーク設定 > DNSを手動設定 > 上記のDNSアドレスを入力
  • パソコン: ネットワークとインターネットの設定 > IPv4のDNSを手動にして変更
  • Wi-Fiルーター: 管理画面にログインし、WAN側DNS設定を変更(ルーター機種による)

ルーターに設定すれば家庭内のすべての端末に適用されるため、特におすすめです。

まとめ:アプリ不要で安心なネット環境を

ギャンブル・違法・有害サイトのブロックは、アプリだけに頼る時代ではありません。DNSという通信の入り口で制御することで、より根本的な対策が可能になります。Cloudflare Family DNSは無料で利用でき、設定も簡単。アプリをインストールせずに手軽に導入できるため、家庭や職場のネットワーク全体を守りたい方に特におすすめです。今日からでも、安全なネット環境の第一歩を踏み出しましょう。